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ロッキード L-1011 トライスター () は、アメリカ合衆国のロッキード社(現在のロッキード・マーティン社)が開発・製造した同社唯一のワイドボディ3発ジェット旅客機である。 1011はテンイレブンと読む。航空時刻表での略号が、L10だったこともあり、エルテンという通称もある。トライスター (TriStar) という愛称もロッキード社が公式に名づけたもので、エンジン3基をオリオン座の「三ツ星」になぞらえている。これは、ロッキード社が伝統的に星や星座など天文に由来する名称をつけることによる。 本項では、ノーティカルマイル(海里)を単に「マイル」と表記する。 == 概要 == ロッキード社として初のジェット旅客機として1960年代に開発が開始され、1972年にイースタン航空をはじめとする航空会社への引渡しが開始された。 ロッキード コンステレーションシリーズで、レシプロ機時代にはダグラス・エアクラフトと開発・販売競争を繰り広げたロッキードだったが、ターボプロップ機のロッキード L-188 エレクトラを開発している間にライバルはボーイング707、DC-8といったジェット旅客機の開発に成功していたためにロッキードはジェット化の波に乗り遅れてしまった。さらに、エレクトラ自体が設計ミスで空中分解事故を起こすなど、1960年代に入るとロッキードの旅客機メーカーとしての地位は大きく低下してしまっていた。このため、同社が起死回生を狙って投入した航空機が本機種、トライスターである。 トライスターは、回路表示が先進化されわかりやすいと好評を博したコックピットのスイッチ群、スマートだが背の高い客室を有し、中2階の客室・貨物室構造にエレベーターを設置、乗務員の運搬負荷の軽減にも取り組むなど、プロペラ旅客機の名門として堅実かつ挑戦的な設計がふんだんに施された機体だった。 とりわけ、自動操縦装置については軍用機のトップクラスメーカーとしてのノウハウが生かされた、当時としては相当先進的なものが採用されており、現在のいわゆる「ハイテク機」の元祖ともいえる存在である。しかし、後述するように本機種は販売不振となったこともあり、トライスターは「早過ぎたハイテク機」と称されることもある〔。 その一方で、マクドネル・ダグラス DC-10との販売競争は激しくなり、その過程で「ロッキード事件」などの疑獄事件も発生した。本機種の販売不振は、ロッキードが民間航空機事業から撤退するきっかけともなった。一方のマクドネル・ダグラスも、この(値引きを含む売り込み)競争で大きな痛手をこうむった。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「ロッキード L-1011 トライスター」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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